軽快な言い回しと詭弁が最高!森見登美彦さんのオススメ作品ランキング「四畳半神話大系」「夜は短し歩けよ乙女」

小説家・森見登美彦さん

こんにちは、水谷です。

最近はまった作家さんの一人。森見登美彦さん。

「四畳半神話大系」や「夜は短し歩けよ乙女」の作者さんです。

独特な言い回しと、世界観が魅力的な作家さんです。

 

僕、嫌いだったんですよね。「まさに◯◯ワールド」みたいな評価をするの。

だって普通、同じ作者でも作品ごとに世界観が時代背景、伝えたいメッセージは違うはずじゃないですか。

それを「まさに◯◯ワールドだ!!」って、褒めるところがないからとりあえず言っておけ、みたいな感じがして。

でも、何作か森見さんの話を読んだ後、

言っちゃってるんですよね、これが!!

しかも(・Д・)という顔文字までつけて。

ということで、そんな森見ワールドを感じることができるオススメ作品をランキングで紹介します!

1位「四畳半神話大系」 

四畳半神話大系 (角川文庫)

四畳半神話大系 (角川文庫)

 

妄想してないで、とっとと恋路を走りやがれ! 私は冴えない大学三回生。バラ色のキャンパスライフを想像していたのに、現実はほど遠い。

できればピカピカの一回生に戻ってやり直したい! 四つの平行世界で繰り広げられる、おかしくもほろ苦い青春ストーリー。 

「 もし別のコミュニティに属していたら俺の大学生活はもっと‥‥」を叶えた物語。4つの別々の集団に属した主人公の平行世界物語。

ある集団に入った主人公が、別の集団に所属していた時に遭遇した謎の理由に直面したりと、それぞれの世界が関係し合っているのが面白いです。

読んだ後は、ただ一言。

小津(主人公の悪友)になりてぇ

と思います。

2位「夜は短し歩けよ乙女」

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

 

 「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、京都のいたるところで彼女の姿を追い求めた。二人を待ち受ける珍事件の数々、そして運命の大転回とは? 山本周五郎賞受賞、本屋大賞2位の傑作、待望の文庫化!

毎回主人公が「黒髪の乙女」を追い求めるものの、様々な障害に阻まれる連作短編集。

しかし最後はうまい具合に出会えるっていうのがなんか心地よいんですよね。

「黒髪の乙女」視点の話があまりに純情で、主人公の「先輩」視点の話があまりにも計略的(そしてうまくいかない)で、この対比が何とも言えず素晴らしい。

早く出会えって!

と焦ったくも甘酸っぱい気持ちで読めます。

3位「恋文の技術」

([も]3-1)恋文の技術 (ポプラ文庫)

([も]3-1)恋文の技術 (ポプラ文庫)

 

 一筆啓上。文通万歳!――人生の荒海に漕ぎ出す勇気をもてず、波打ち際で右往左往する大学院生・守田一郎。教授の差し金で、京都の大学から能登半島の海辺にある実験所に飛ばされた守田は、「文通武者修行」と称して、京都にいる仲間や先輩、妹たちに次から次へと手紙を書きまくる。

手紙のなかで、恋の相談に乗り、喧嘩をし、説教を垂れる日々。しかし、いちばん手紙を書きたい相手にはなかなか書けずにいるのだった。 

往復書簡形式。主人公が送った手紙だけが時系列的に並べられています。相手からの返信は省かれ、また「最近忙しくて」「あれは酷い」など何かを感じさせる言い回しが随所にあります。

それが手紙を送る相手が変わっていくうちに徐々に明らかになっていく形式です。

4位「有頂天家族 」

有頂天家族 (幻冬舎文庫)

有頂天家族 (幻冬舎文庫)

 

 「面白きことは良きことなり!」が口癖の矢三郎は、狸の名門・下鴨家の三男。宿敵・夷川家が幅を利かせる京都の街を、一族の誇りをかけて、兄弟たちと駆け廻る。

が、家族はみんなへなちょこで、ライバル狸は底意地悪く、矢三郎が慕う天狗は落ちぶれて人間の美女にうつつをぬかす。世紀の大騒動を、ふわふわの愛で包む、傑作・毛玉ファンタジー。

 京都に住む狸が主人公の物語。狸鍋を食べる怪しい会が催され、天狗が存在し、弁天様と呼ばれる破天荒な美少女が存在する。ただただ狸を愛でたくなる話です。

5位「太陽の塔」

太陽の塔 (新潮文庫)

太陽の塔 (新潮文庫)

 

私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。三回生の時、水尾さんという恋人ができた。毎日が愉快だった。

しかし水尾さんはあろうことか、この私を振ったのであった! クリスマスの嵐が吹き荒れる京の都、巨大な妄想力の他に何も持たぬ男が無闇に疾走する。

失恋を経験したすべての男たちとこれから失恋する予定の人に捧ぐ、日本ファンタジーノベル大賞受賞作。 

主人公の女々しさNo1の物語。フラれた彼女をストーキングし、しかしそれを紳士の研究だと言い訳。そしてクリスマスをありがたがるこの世のすべての人間を忌み嫌っているという歪みっぷり。

しかし、最後の最後はウルっときてしまんですよ。この汚いくらい不恰好な純情さがどうしようもなく愛おしくなります。

6位「宵山万華鏡」 

宵山万華鏡 (集英社文庫)

宵山万華鏡 (集英社文庫)

 

祭りの夜に、何かが起こる。森見ファンタジーの真骨頂!姉妹の神隠し、学生達の青春群像劇、繰り返される一日からの脱出など、祇園祭の京都を舞台に様々な事件が交錯し、全てが繋がってゆく。

万華鏡のように多彩な宵山の姿を楽しめる、連作中篇集。

祇園祭を舞台にした連作短編集。ホラーテイストは話とバカバカしいことを全力でやる話がちょうどよく混じり合っています。夏の京都に行きたくなる小説。

収録されている「宵山劇場」が「夜は短し歩けよ乙女」の文化祭の話に近くて好きです。

謎の組織を立ち上げたり、意味ないモニュメントに多額の金をかけたりと、伝統行事の裏でやりたい放題の及川さんに憧れてしまいます。

7位「夜行」

夜行

夜行

 

私たち六人は、京都で学生時代を過ごした仲間だった。 十年前、鞍馬の火祭りを訪れた私たちの前から、長谷川さんは突然姿を消した。

十年ぶりに鞍馬に集まったのは、おそらく皆、もう一度彼女に会いたかったからだ。 夜が更けるなか、それぞれが旅先で出会った不思議な体験を語り出す。

私たちは全員、岸田道生という画家が描いた「夜行」という絵と出会っていた。 旅の夜の怪談に、青春小説、ファンタジーの要素を織り込んだ最高傑作! 「夜はどこにでも通じているの。世界はつねに夜なのよ」

明確な物語性はなく、じんわりと不気味で幻想的な話が続いていく感じ。 

主人公が痛々しさや純情さ、大学生ならではの意味ないことをに情熱を注ぐという展開を求めているなら、期待に添えないかもしれません。

8位「きつねの話」

きつねのはなし (新潮文庫)

きつねのはなし (新潮文庫)

 

 「知り合いから妙なケモノをもらってね」籠の中で何かが身じろぎする気配がした。古道具店の主から風呂敷包みを託された青年が訪れた、奇妙な屋敷。彼はそこで魔に魅入られたのか(表題作)。

通夜の後、男たちの酒宴が始まった。やがて先代より預かったという“家宝"を持った女が現れて(「水神」)。

闇に蟠るもの、おまえの名は? 底知れぬ謎を秘めた古都を舞台に描く、漆黒の作品集。

まさかのホラー作品集。「四畳半神話大系」「夜は短し歩けよ乙女」などから森見登美彦さんの作品を読み始めた方には馴染みにくいかもしれません。

明確なオチがあるわけではなく、じっくりと作品の雰囲気を味わう物語が中心となります。

9位「四畳半王国見聞録」 

四畳半王国見聞録(新潮文庫)

四畳半王国見聞録(新潮文庫)

 

 「ついに証明した! 俺にはやはり恋人がいた!」。二年間の悪戦苦闘の末、数学氏はそう叫んだ。果たして、運命の女性の実在を数式で導き出せるのか(「大日本凡人會」)。水玉ブリーフの男、モザイク先輩、凹(へこみ)氏、マンドリン辻説法、見渡すかぎり阿呆ばっかり。そして、クリスマスイブ、鴨川で奇跡が起きる──。森見登美彦の真骨頂、京都を舞台に描く、笑いと妄想の連作短編集。

ストーリー性はかなり低い物語となっています。森見さんの作品でよく見かける「若い時に陥りがちな自尊心やら潔癖さ」が存分に描かれていますが、伏線であったり明確なオチの説明や繋がりというものが存在しません。

文体や言い回しを楽しむための作品といった感じ。

まとめ

森見さんの物語は京都が舞台なことがほとんど。そのせいもあって、読み終えた後は無性に京都に住みたくなります。

冬の京都を楽しみたい→「太陽の塔」

夏の京都を楽しみたい→「宵山万華鏡」

物語としての面白い→「四畳半神話大系」「夜は短し歩けよ乙女」「有頂天家族 」

主人公の愚直さが面白い→「恋文の技術」「太陽の塔」

京都の大学生を味わいたい「四畳半神話大系」「夜は短し歩けよ乙女」

ということで是非とも

これが森見ワールドか……!

と実感してみてください。ではでは!