舞台袖で進行するリアルタイムコメディ「卒業式、実行」

アガリスクエンターテイメント「卒業式、実行」

水谷です。作家をしています。

先週、アガリスクエンターテイメントさんの「卒業式、実行」を観てきました。

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安定の面白さだったので今回もその魅力を語っていこうかと思います。

簡単なあらすじ

国旗掲揚と国歌斉唱について対立する生徒側と先生側。

 両者の食い違いは解決しないまま、ついに卒業式当日を迎えたところから物語が始まります。

 

やがて卒業式は開幕され、それでも互いの意見はまとまらない。

OBや保護者も口を挟むようになり、舞台袖で関係者たちがあーでもないこーでもないをしながらも卒業式のプログラムはリアルタイムで消化されていく。

 

緊張感とスピード感のある作品となっております。

「卒業式、実行」を観た方にオススメ

今回の公演を観た方に、「アガリスクエンターテイメント」さんの過去作でオススメのものが二つあります。

どちらもYouTubeで予告編、観劇三昧 で本編を見ることができます。

①「紅白旗合戦」

卒業式での国旗・国歌を巡って生徒と教師が真っ向からぶつかる全面対抗戦。

裏切り!密約!権謀術数!あの手この手を駆使して論陣を張る両者によって、本来は歩み寄る為の交渉のテーブルは、思想・良心・自治・命令・愛国心・愛校心の渦巻く泥沼に沈んでいく…!

「卒業式、実行」と同じ問題によって生徒と教師が対立しながらも、この作品では当日ではなく数週間前から前日までを描いています。

「卒業式、実行」の平行世界的な話です。

 

生徒5人と教師5人による議論「連絡協議会」が定期的に開かれ、そこでの多数決が最終決定となるのですが、連絡協議会と連絡協議会の合間に、裏工作によって互いの陣営を自軍へと導こうとする駆け引きの様が本当に面白い。

 

今回の話で生徒役だった役者さんが、「卒業式、実行」では先生役だったりするのを見ると、時間の流れを感じて感慨深くなります。

②「わが家の最終的解決」

www.youtube.com

ゲシュタポ(ナチス秘密警察)とユダヤ人が同居する家を舞台にした、異色の新作シチュエーションコメディ!

コメディの切り口で新たな面からホロコーストを描き、ホロコーストを背景にしてシチュエーションコメディを深化/進化させる、ブラックで暖かく、残酷で笑えるホームコメディ!

「卒業式、実行」の出演者がたくさん出ている作品です。

 

最も対立していた校長先生と熊谷さんが今作では親子関係だったり、

榎並さんが甲田さんに片思いしているのは変わらなかったり、

津和野さんの恋はやっぱり実らなかったりと、

関係性の違いや共通点からも楽しめる物語です。

やっぱり凄い

この劇団さんは、作品も素晴らしいのですが、取り組みとしても他の劇団がまだ手をつけていないようなことにチャレンジしています。

脚本製作の過程を公開したり、席料にキャッシュバック制度を取り入れたり。

 

色々な意味で次は何をしてくれるのだろうかと楽しみです。

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